ここ数年、毎年、全国で約5000件の診療所が増加していると言われています。
約30年にわたり医療機関の経営コンサルティングを行ってきた経験から、開業すればどんな医師でもそれなりに成功するといった時代は終焉しました。後10年もすれば歯科医院と同様、医科診療所も過当競争時代に突入し、開業しても半分以上は経営的に厳しい状況に追い込まれるのではないかと危惧しています。したがって、開業を考えられている先生は来るべき時代を見据え、それなりの気構えをもって新規開業の準備をしなければなりません。
開業の動機は「自らが目指す診療を実現したい」「このままでは、将来が不安」「病院人事に対する不満」などさまざまであります。しかし、開業医になるということは 経営者になることであり、それなりの覚悟と準備をしておかなければなりません。
診療だけやっていればよかった勤務医とは違い、労務管理、財務管理など今まで経験したことのない未知の世界とも取り組まなければなりません。
開業医として独立しようと思い立って相談に来る先生方の心配事ベスト3は、次の3つです。
日経 ヘルスケアのアンケート(417件)の「開業後に失敗したと感じた項目ベスト5」は次の通りです。
従って、開業に踏み切るまでの間に、少しでも心配事が少なくなるよう、準備をおろそかしてはなりません。
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開業後の最大のストレスは患者がなかなか増えず、軌道に乗らないことです。患者さんはすでに「かかりつけ医」がいます。
その患者さんを先生が開設する医療機関に来てもらうようにするには引き付ける何かがなくてはなりません。そのためには他院と差別化された医療理念や診察内容の確立が必要になります。
差別化された医療コンセプトというと、先生方は今まで大病院勤務経験から発想した開業医の医療コンセプトをイメージしてしまいますが、ここには大きな危険が潜んでいます。
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開業医に訪れる患者の本当のニーズを知る最良の方法は、既に開業している先輩(できるだけ診療科目が同じ)の診療所をいろいろ見学し、現場の生の声を聞くことです。そうすると、はやっている診療所の医療コンセプトがみえ、自院としてどんな特徴を出すべきかがわかってきます。
同時に、開業前の思惑と開業後の実際との違い、患者サービスの在り方、設備や内装における失敗談、スタッフ教育の方法や苦労話なども聞き出すようにしてください。
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成功している診療所だけでなく、あまりはやっていない診療所からの情報入手も大切です。成功している診療所の一端を見て真似をしても、本当に成功する方法を理解したとはいえません。
しかし、失敗した要因が1つでも分かれば同じ失敗は繰り返さなくてもすみます。
こうした現場の声を聞きながら医療コンセプトをまとめると、おおよその設備投資額の大きさも分かり、自信を持って前へ進めます。
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開業医にとって、家族、特に奥様の支援は絶対不可欠であります。開業を思い立っても、なかなか思うように開業準備は進みません。
開業資金にしても奥様の協力が無くては、目標の金額を貯めることもできません。
また、融資を受けるには担保物件の提供や保証人も必要になるため、奥様の実家の協力も必要になることがあります。
開業後も、内部管理は奥様の支援が必要とされるケースがよくあります。ご夫婦がよく話し合うことが成功への必要条件といえます。
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新規開業した開業医の約7割が、何らかのコンサルタントを利用しています。開業に詳しく、実績豊富で、信頼できるコンサルタントなら効率もよく的確に開業業務をスケジュール通り進めてくれます。
但し、開業地の選定は、必ず先生が自ら見に行き、周辺の住民から聞き込みを行い、また付近の他院の実態を観察しなければなりません。医療器械の選定、内装設備の要望などは、先生がイニシアティブを持ち、またコンサル料については最初にしっかり決めておき、曖昧にしてスタートしないことが上手にコンサルタントを使うポイントです。
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1.苦労はあるが絶対成功するのだという強い意思があること
2.素直であること
3.プラス思考であること
4.勉強好きであること
5.開業資金をしっかり貯めていること
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経営がうまくいくかいかないかは、患者さんやスタッフから先生がどのうように評価されているかにかかっています。評価は1日でできるものではなく、毎日の積み上げから生まれてくるものです。
したがって、何よりも人間的な魅力の向上に努力していくことが大切です。患者さんや職員から惚れられるような人間になれば成功は間違いありません。
弊社では、数多くの実績と経験を基に新規開業に関するご提案をさせて頂いております。ご興味のある方は、まずはご相談ください。